【事件簿】リモート会議で「下着を開いてください」と発言した日
月曜の朝、リモート会議の画面越し。
頭がまだ金曜の夜を引きずっているような状態で、私は平然とこう発言しました。
「この前の下着を開いてください。」
担当者の時が止まる。数秒の沈黙は、リモート越しでも凍りつくような緊張感でした。
「……は？」「下着、でございますか？」
「だから、この前お送りした下着の二枚目の部分に――」
自分で話しながら、脳の警報が鳴り響きます。「あっ、下書きでした！下書きの二枚目です！」と訂正した瞬間、会議室全体に爆笑が走りました。
担当者は笑いながらも、「克則先生、だいぶお疲れじゃないですか？」と一言。その通りです。仕事と、私が夜な夜な書いているエロスがごっちゃになるほど、現代人は疲弊しているのです。
昼は会社員、夜は「Eros克則」という二重生活
私の日常は、昼の顔と夜の顔に分かれています。
昼間は真面目な会社員としてスプレッドシートや企画書を叩き、夜は**「Eros克則」**という文筆業の顔を持ち、愛と欲と孤独を語る。仕事、副業、ジャズ、エロス。これらのテーマは、まるで一つの大きな鍋にぶち込んだスープのように煮えたぎっています。
この多重生活のせいで、私の脳内のフォルダ分けはすでに破綻しています。
最近は仕事中でも、発言が音楽用語になってしまうという奇妙な現象が起きています。
「ここのイントロAメロの文章のBPM（テンポ）が悪いですね。もう少しスローでいきましょう。」
担当者からは「先生、音楽用語はちょっと……」と困惑されます。慌てて**「出だしを分かりやすくして、中盤でフックを入れて、最後に購買へ導線をつなぐという意味でした！」**と翻訳する始末。
どうやら私の頭の中では、コピーライティングと作曲と恋愛心理が、すでに同じフォルダ（即興術）に保存されているようです。
ジャズの即興術に学ぶ、人生の「ズッコケ」との向き合い方
仕事、ジャズ、恋愛。これらすべてに共通するのは、完璧な譜面なんてどこにもないという事実です。
人生もビジネスもジャズの演奏と同じ。すべて即興（アドリブ）で乗り切るしかありません。文章にもリズムがあり、会話にはBPMがある。そして、副業こそグルーヴです。
だからこそ、私は「ズボラ帝国の男」として、多少のズッコケは音楽だと提案したい。
「下着を開いてください」なんて痛恨のミスも、ブルースのイントロと思えば笑って済ませられます。それは失敗ではなく、即興演奏における**「外れ音（ブルー・ノート）」**なのです。
AI時代だからこそ、テンポを「BPM90」に落とせ
思えば、AIだ、副業だ、と世の中は不自然なスピードを私たちに求めすぎています。誰もが同じハイテンポで動こうとするから、みんな息が上がり、私のように「下着」と「下書き」を取り違えてしまうのです。
私は、息切れしている読者、特に40代以上の真面目なあなたへ、こう提案したい。
月曜の朝は、テンポをBPM90に落とせ。
まずはコーヒーを淹れ、**「今日も無事に生きてる」**ことを確認するだけでいい。それでいい。それがいい。
このズボラなリズムこそが、過剰な情報と競争社会で乱れた心の血流を整える、現代における最高の生活改善術なのです。
🎷 結論：ユーモアこそ、AIに勝つ武器だ
今日もSlackの通知が鳴り、Teamsの招待が飛んできます。私は深呼吸して、マイクをオンにする。
「それでは本題に入りましょう。この前の下――いや、下書きの件ですね！」
担当者は笑いながら「先生、もう『下着』は禁止ワードです（笑）」と返します。
AIが人の仕事を奪う時代に、ユーモアと人間味を失わない人間だけが生き残ります。なぜなら、AIには「下着を開いてください」というミスが生む、人間特有の愛すべきブルースは奏でられないからです。
今日もズボラなリズムで、働く俺たちに乾杯だ。
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👤この記事を書いた人
EROS🗿克則（かつのり先生）
フリーランス／Kindle作家／note連載中。心理カウンセラー資格を勉強中。
「恋愛」「音楽」「副業」をテーマに、こじらせおじさん世代の生き延び方を研究・発信している。
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